書評「再起動 リブート」
再起動 リブート Kindle版
斉藤 徹 (著)
ループスコミュニケーションズの斎藤氏の壮絶な起業人生のドキュメンタリー。
非常に温和で思慮深い方という印象だったが、それは壮絶な起業経験からくるものもあったのか。
非常に印象的だったのは銀行、出資者との資金をめぐる攻防。
それぞれの思惑で企業としてあるべき解とは別の解へ意思決定されていき、斎藤氏がはめ込まれていく。
出資者やその担当からしたらそれぞれの政治的な勝利に比べると、数千万、数億の借金はどうでもよいという扱いになり、斎藤氏にその借金がおっかぶされるという恐怖。
そのプロセスは理解できるが実話ということで戦慄するものがある。
一方で窮地になりながらもあきらめずにやり切り、挽回していく姿は非常に勇気づけられた。
いつか自分にもそのような状況が起こらないことを祈るばかりだが。